第3回東京スピニングパーティ潜入ルポ

2003.9.22(月)〜9.23(火) ホテルマリナーズコート東京4F -レポート日9.22


日本では数少ないひつじ関連イベントであるスピニングパーティに行ってきました。
スピニングパーティという名前の通り、紡ぎ・染め・織り・編み・フェルト・レースその他諸々の手仕事を愛する方々やお店・工房が集結する一大イベントであります。
そんな所にど素人の私が紛れ込んでいいものだろうか。不審人物としてホテルの人につまみ出されたらどうしよう、などと緊張しながらの参加。
当日未明まで上陸が懸念されていた台風15号も結局かすった程度で終わり、天気も昼前には晴れ間も出るほどに快復。

東京駅から面倒くさいからタクシーを拾う。運ちゃん曰く「そんな名前のホテルは知らない」
運ちゃん道中二度も車を止めて道順を確認。30分近くかかって辿り着く。タクシー代¥1620。
来年来られる方は東京駅発無料送迎バス(2本のみ)か路線バスを使う、もしくは大江戸線勝どき駅から歩く(これも結構遠い)といいかも。


 

 

 

4Fで受付。某TV局の24時間チャリティ番組の如く
色鮮やかなユニフォームを着たスタッフがてきぱきと
応対してくれる。
人が多くても一目でスタッフだとわかり安心。
  天井の照明が素敵なメイン会場内。
台風が過ぎたばかりの平日午前中だというのに
結構な人出。
あちらこちらで「あらー」「ま!久しぶりー」と友情を
確かめ合うやり取りが。
穏やかながら活気と熱気あふれるいい雰囲気。
  こちらは脇の別会場。小部屋ながら賑わっております。
画像はスピンハウスポンタさんの所の原毛群てんこ盛り。


 
所狭しと積み上げられた宝の山。
手紡ぎウールにアルパカ、カシミア、シルク、麻・・・色も形もアレンジも様々な素材たち。
  ラフルで幸せな気分になるフェルト作品の数々。
しかし実はフェルトは簡単に見えてモロにセンスが問われる
恐ろしい技法です。



《PICK UP

 
 Cooji Textile(クージ テキスタイル)
仔羊実物大くらいあるお手製のひつじが目を惹きました。
本物のイングリッシュレスターの美しい巻き毛を生かした大作です。
右上はフェルトコーティングを施したイス。かわいくって本当に素敵な作品がいっぱいでした。
   GRASS HEART
紡ぎを教えて頂いている工房です。
仲間や知り合いの方々でいつも賑わっていました。
織りも紡ぎも染めも何でも教えてくれますが、今回は小さなポシェット作りのミニ講習をしていました。
全然お手伝いできなくてごめんなさいです。



 
 下村ねん糸
たったひとりの職人さんが木だけで組み上げた芸術品のようなカセあげ機。
精巧なカラクリ細工のようで驚くほど静かで軽く動作します。
シルクの良さ、道具の素晴らしさを話し出すと止まらない店主下村氏は
次から次へと実演して見せてくれる人の好いおっちゃんです。
   恵糸や(かしみや)
カシミアの精毛をアシュフォードのトラベラーで紡いでいるところを無理を言って撮らせて頂きました。紡ぎ手は機の音の岩淵さん。シングルですがテンションを外し、丁寧に丁寧に少しずつよりをかけていく。のだそうです。細くて糸が見えない・・・




2日間通しで参加される方が多いそうです。遠く和歌山や九州から遠征してきた方もいました。
お友達と連れだって行くのはもちろん、おひとり様でも結構楽しめそうです。
お店や工房の方が実にいろいろとお話ししてくれるし、何か話してるとすぐに皆寄ってきて知らない同士で素材談義、糸談義。
こうやって手仕事仲間の輪が広がっていくのかーと感銘を受けました。

カメラを持ってウロウロしていたアヤシイ人間が私です。不審に思われた方すいません。
もっとたくさんの方のお話を伺いたかったけれど、 所用のため初日しか参加できず、残念。次の機会が楽しみです。